佐渡について
夏休みをいただいて佐渡に行ってきました。島に行きたかったもんで。
結論からいえば、佐渡はとても良かところでした。
まず、人が少ない。
どこにいっても人ばかりのこの季節に、海水浴場にほとんど人が泳いでいない。私が泊っていた宿の至近距離に、遠浅の砂地で真新しいシャワー等の設備が整備された好条件の海水浴場があったのですが、誰も泳いでいなくて、ほとんどプライベートビーチ状態でした。そのかわり、監視員も海の家もないけどね。
人がいないかわりに、自然が元気です。
草むらではそこら中に虫が跳ねまわっている。森では一日中セミが鳴いている。ヒグラシも調子に乗って朝から晩まで1日中鳴いている。・・・いや、君たち、何で「日暮し」って名付けられたかちょっとは考えようよ。
磯では足を一歩踏み込むと、地面が動いたかと思うくらいの勢いで大量のフナムシが一斉にぞわっと逃げ出します。正しい日本の磯の風景だ。
回転寿司が安くてうまいのも素晴らしい。
流れてくる鯵(地物)、石鯛(地物)、めじな(地物)、カワハギ(地物)、鰹(地物)、真イカ(地物)、フグ炙り(地物)がみんな126円。
回転寿司では、得体の知れない軍艦巻きとか冷凍イカとか〆サバとかの底値皿でしのぎつつ、「そろそろ、ちょっとくらい行っとくか」と思いながらおずおずと中値皿に手を出し、高値皿は初めから完全スルーな私ですが、そんな私に佐渡の回転寿司は「遠慮はいらないから腹いっぱい食えっちゃ。」と優しげな声をかけてくれるのでした。
ちなみに、佐渡の回転寿司は多分2,3軒しかないから、気合いを入れて店を探す必要があると思う。
そして、何と言っても素晴らしいのは、断崖好きの貴方をも唸らせる、華麗なる絶壁の数々。
断崖
ついでに山も割れる
島の北端に、亀が二つ並んだような島というか巨岩があって、二つ亀と名付けられているのですが、そこにある海水浴場がまた凄かった。
巨岩を目指して
山道を下ると
海水浴場がある。
海水浴場まで本気の山下りをしなければなりません。目測でだいたい、目の前の亀岩の頂上と同じくらいの高低差。当然、海水浴で疲れた後は、重たい身体を引きずって山登りをしなければならないという苦行が待っています。その苦行を乗り越えた者だけに開かれる絶景の下での海水浴もなかなかええもんです。
佐渡は日本の良き夏と、うまい魚介類と、素敵な断崖絶壁が待っています。
東京から新幹線で新潟まで2時間20分、船で1時間と、離島にしてはそれほど遠くない距離にあるので、のんびりした夏を虫やフナムシと戯れて過ごしたい方にはお勧めですよ。